債務整理

個人再生で官報に掲載されるとどのような影響がある?

「個人再生の手続きを検討しているが、周囲に知られないか気になる」という方は少なくありません。
個人再生の手続きでは、手続きを開始すると官報に個人名などが掲載されるため、不安になる方が多いのでしょう。

しかし、結論から言って、官報が一般の方が目にすることはほとんどないといえるため、それほど心配する必要はありません。

今回は、個人再生における官報についてご説明します。
官報の内容や掲載の理由、掲載の影響が少ない理由と、考えられるデメリットについてわかりやすくご説明します。

1.「官報」とは?

まずは、官報とはどのようなもので、どのような役割があるのかについてご説明します。

(1) 官報の役割

官報は一般的に使用される言葉ではないため、その言葉自体を耳にしたことがある方も少ないのではないでしょうか? 

官報とは、国が発行する機関紙であり、さまざまな情報を公に知らせる役割を持っているものです。
新しい法律が施行されるときは、国民に正式に知らせることが必要ですが、これを公布といいます。法令の公布も、この官報を通じて行われているのです。

法令の公布だけではなく、国家試験の合格発表や国が集めた資料の広報や、個人再生などの手続きが開始されたことを知らせる広告なども含まれています。

個人再生で、個人再生の手続きをする方の情報が掲載されることは、3度あります。
具体的には、①再生手続き開始決定が開始されたとき、②小規模個人再生にて書面付議決定が行われたとき、③再生認可決定が下されたとき、です。

掲載される情報としては、①住所、②氏名、③個人再生の手続きの日付、④個人再生を行った理由、⑤裁判所名、となります。

官報の掲載には掲載料がかかり、個人再生申立時の手続き費用に含まれています。

(2) 官報に掲載される理由

では、なぜ官報に個人情報を掲載する必要があるのでしょうか?

官報に個人再生手続きを行う債務者の情報を掲載するのは、債権者やその他の利害関係人に手続き参加の機会を与えることにあります。

個人再生の手続きでは、申立時に債権者一覧表を提出するため、ここに記載のある債権者には当該債務者が個人再生を申立した事実は通知されます。

しかし、債務者が忘れている債権者や記載漏れのあるその他の関係者がいるかもしれません。
その債権者等の個人再生手続きへの参加の機会を失わせないように、念のために官報に広告するのです。

多くの方が、個人再生をした債務者だと世間に知らしめるために官報に名前を掲載すると考えているようですが、実際はそのような目的はありません。

掲載を行うのはあくまで、認識していない債権者等に対し、個人再生手続きがあることを知らせることにあります。

2.官報に掲載されることによる影響

官報に掲載されることに不安を抱くのは当然です。
しかし、掲載されたことによる影響は極めて少ないといえるため、それほど心配する必要はありません。

(1) 官報を日常的に見る人は少ない

実は、官報は毎日発行されています。1日だけでもかなりの情報量が掲載されており、その中の個人再生の欄には毎日100人以上の名前が掲載されています。

もっとも、手続きを検討されている方は官報が発行されていること自体をあまりご存じないように、他の方も知らないものです。

毎日官報をチェックして、知り合いや同僚の名前を探す人はほぼいないと推測できます。

官報は新聞とインターネットの両方で確認することができますが、その中から特定の名前を探し当てるのは困難です。
そもそも、わざわざ官報の新聞を購入したり、図書館で確認したりする人自体が稀といえるでしょう。

このような理由から、周囲の人や職場の方はあなたが個人再生を行ったことを官報から知ることはほとんどないといえるのです。

(2) 名前から検索するのは有料

とはいっても、インターネットなら名前から検索すればすぐに個人再生をした人の名前が出てくるのでは?と考えるかもしれません。

しかし、これはまず考えられません。友人の名前をインターネットで検索することはあっても、わざわざ「債務整理」、「個人再生」などのキーワードと一緒に検索することは通常ありえないからです。

また、インターネット上の官報で名前などのキーワードで検索することは可能ですが、これは有料となります。無料の場合は、掲載日から検討をつけて探さないといけないため、よほどの関心がない限り見つけることはできません。

3.官報に掲載されるデメリット

官報に掲載されることで周囲の人にバレる心配はほとんどないといえますが、少ないデメリットも存在します。

(1) 官報をチェックしている職業もある

ある特定の職種の方は、官報を日常的にチェックしています。
具体的には、金融機関、信用情報機関、公務員の特定の部署(税金担当など)、保険会社、会計事務所などで働いている方は、個人の経済状態を確認する必要があるため、官報の情報をチェックしています。

現在働いている職場がこれらに当たる場合には、周囲に知られてしまう可能性があります。また、友人やご家族がこのような職種である場合には、可能性がないとは言い切れないでしょう。

もっとも、あなたの名前をあえて検索する必要がない限りは、知られることはありません。そのため、過度に心配する必要はないでしょう。

(2) クレジットカード発行やローンに制限がかかる

これは個人再生自体のデメリットともいえますが、債務整理手続きを行うとクレジットカードが作れなくなる、キャッシングができない、ローンが組めないなど、信用情報に関わる取引ができなくなってしまいます。

金融業者によっては官報の情報からブラックリストのデータベースを構築していることがあるため、官報の情報が掲載されることがデメリットといえるかもしれません。

もっとも、先にお話しした通り、個人再生を行う場合は5~10年間程度はクレジットカード等の発行ができなくなるため、仕方のない制限といえます。

(3) 闇金業者からの手紙が送られてくることも

一番気をつけなければいけないのが、闇金業者からの連絡です。

闇金業者は、官報に掲載されている住所と氏名をもとに、手紙を送りつけてくるケースがあります。
内容は「お金を貸します」「クレジットカード作れます」といったものです。

個人再生を行った方は、クレジットカードやローン、キャッシングが数年間できなくなるため、これに漬け込んで違法な貸付を勧誘してくることがあるのです。

このような手紙やハガキが送られてきても、必ず無視するようにしてください。仮に何度も送りつけられたとしても一定期間経てば、自然となくなっていきます。

手続き後に返済がままならないなどお金に困ることがあっても、闇金に手を出すのだけはやめましょう。今以上に返済できない借金が積み上がってしまうことになります。

4.個人再生のお悩みは弁護士にご相談を

個人再生の方法をご自身で調べていても、分からないことがたくさん出てくるはずです。官報以外にも不安になることがあるかもしれませんが、そのまま放置しないで、借金問題の解決に強い専門家にアドバイスを求めるのが一番です。

泉総合法律事務所では、個人再生を含む債務整理の事案に多く携わっており、皆さまの疑問や不安にもわかりやすくお答えしています。

官報の影響がどうしても気になる方は、任意整理という選択もあります。任意整理なら官報に掲載されないためです。

とはいえ、どの債務整理方法が適しているかは個人のご事情をお伺いしないとわからないこともあります。
債務整理をご検討中の方は、ぜひお気軽に当事務所へご相談ください。

無料相談受付中! Tel: 0120-424-202 平日9:30~21:00/土日祝9:30~18:30
0120-424-202
平日9:30~21:00/土日祝9:30~18:30
メールでお問い合わせ